リスク

 

家が売れなくて値段を下げようかどうしようかと

言っていた時期に、ダンナに、「もし、家の売れ

る金額がローン分だけで、家が建たなくても、店

がもてなくても北海道にいくんか?」と聞かれた。

即座に「店が持たれへんかったら意味ないやん」

と答えてからウ〜ンと考えこんでしまった。

「向こうへ行って、お金ためて店を持とうと思う

のか、それともここにこのままいるのか?でも、

少なくとも大阪で店を持つのは無理やろうな。」

「でも、北海道へ行っても無理ちゃうん。何にも

なしで行くのはずーーっとリスクが大きいで」と

答えると、「ここにいることのほうがリスクは大

きいねんで」と言われた。釈然としないまま話は

終わったんだけど、家の売れる金額によってター

ニングポイントを決めようとパソに向かって計算

しだして、そして、やっとダンナの言った意味が

解った。大阪にいることのリスクの大きさが。

家のローン返済と、固定資産税と、ダンナと私の

生命保険と、公庫融資の生命保険と、が大阪にそ

のままいる場合に絶対支払わないといけないお金。

もし、会社が倒産したり、リストラされた場合、

再就職するにしても その分の収入はいるというこ

と。もし、家を売るとしても売れるまでは払わなけ

ればいけないお金。

ある意味贅沢かもしれないけれど、家を持つという

ことを望んでいたわけではなかったのに、たまたま

そういうめぐり合わせになって、そうして背負い込

んでしまったものはとても大きかったんだというこ

とに初めて気がついた。

家を持たなければよかったんだとか、そういう問題

ではなく・・・・・・・

何に価値を持つのかという問題だと思う。そうして、

自分にとって、その価値を持っているものとリスク

とのつりあいが取れているかどうかなんだろうな。

ダンナがまた言った。「何を失うねん?」

「安定と・・・・・・・」

その後が続かなかった。

失うものの少なさを思って、また愕然とした。